お知らせ・コラム

消費税のインボイス制度②

いままでは、消費税が免税なら得をするという認識だと思います。それはもちろんなのですが、今後インボイス方式となった場合、問題はお客さんがどう考えるかなのです。

 仮にあなたからモノを購入するお客さんがいて、あなたは免税事業者とします。お客さんは課税事業者です。税込み11,000円(うち消費税1,000円)のものをあなたが売ります。いままでは、あなたがどうであれお客さんは消費税の計算上自分が支払う消費税から1,000円差し引いて消費税を納税します。しかし今後は、あなたが11,000円のモノを売っても、あなたが免税事業者なら1,000円差し引けないのです。もしあなたが課税事業者なら差し引けるのです。そうするとお客さんは、消費税でなるべく得をするためには「どうせなら課税事業者から買おう!」となるでしょう。消費税こそ納めなくてよくても、売上自体が下がってしまったら元も子もない状態です。それならばあえて課税事業者になった方が売上自体は増えるのではないかという事になってきます。

 消費税の計算や、備えなければいけない書類が多いだとかの面倒もありますが、商売上まずどうすればよいかという事にも関わってくるので、非常に大きな変更といえます。導入後6年は、経過措置としてある程度は仕入れたほうが消費税を差し引くことを認められますが、いずれすべての会社で対応しなければならないので、徐々に備えておきましょう。

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