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商売のヒント:【社長のためにひと肌脱ぐか】

人は何のために働くのか――。内閣府の調査でも民間のアンケートでも、半数以上の人たちが「働く目的はお金(収入)を得るため」と答えています。実際、お金を稼がなければ生活できないので当然の答えではありますが、経営者にとって従業員の仕事に対する意欲やモチベーションは気になるところでしょう。
人は本当にお金のためだけに頑張れるのか。今から80年ほど前に行われたある実験にひとつのヒントがありそうです。有名な「ホーソン工場実験」です。実験では継電器の組み立て作業を行う6人のチームを作り、「賃金」「休憩時間」「軽食(おやつ)」などいくつかの条件を変えながら作業効率がどう変化するのか観察していきました。賃金を上げる、休憩時間を増やす、休憩時間におやつを出す、これらの条件下では実験が進むにつれてチームの作業効率はアップしていきました。こうした中、今度はすべての条件を元に戻してみたのです。賃金の額も休憩時間も元通り。軽食サービスは廃止。さて、チームの作業効率はどう変化したでしょうか。
意外なことに、労働条件をすべてリセットしたにもかかわらず作業効率は上がり続けました。つまり作業効率が上がった直接の原因は、賃金に代表される物理的な「労働条件」ではなく「人間関係」である。これが実験から導き出された仮説でした。労働条件の変化によってチーム全体の雰囲気がよくなり、そこにチームワークが生まれたことで生産性が向上したというわけです。
人は一般的に、自分に関心や期待を寄せてくれる相手の気持ちに応えようとする傾向があります。「大変な仕事だけどこのチームでならやっていける」「このリーダーのもとでなら頑張れる」という個人的な感情が、働く意欲やモチベーションの多くを占めているとするなら、「社長のためにひと肌脱ぐか」という社長ファンになってもらうことが究極のチームワークでありリーダーシップなのかもしれません。リーダーたるもの「魅力的な人」であり続けたいものですね。

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